入会前の個別説明会などで「学校のテストはできるんですけど…」と言われたとき、後に続く言葉はたいてい次の通りです。

「模試になるとできないんです」

 

学校のテストはできるのに模試だと成績が悪い。その原因はふたつです。

①単純に模試のほうが難しく、難しいことが理解できていない。

②テスト観/学習観に問題がある

 

前者についての説明は省きます。ここでとりあげたいのは後者のほうです。

「テスト観」とは、「テストをどのようなものだと考えているか」です。「がんばってテスト勉強をして良い成績を目指すもの」というテスト観の持ち主は、たいてい、「学習とはテストの成績を良くするためのもの」という学習観を持っています。

学校の定期テストはかなり限定された範囲から出題されますが、しかし、模試はそれまでに学んだことすべてが出題範囲になります。「模試の成績を良くするために勉強しよう!」と思っても、あまりに範囲が広すぎて、どこからどう手を付けるべきか、途方に暮れてしまいます。

それまでの学習の蓄積がきちんとされていればいいのですが、なにしろ、その時その時のテストのために勉強して身につけた知識は、そうした生徒にとっては、そのテストが終われば不要なものになっているわけです。

「テストのために勉強がんばる」を悪いことだとは言いませんが、そうしたモチベーションでどこまでやっていけるかは疑問です。「いい点が取れて嬉しい」は大事ですが、それだけを目指していると、ちょっとがんばってもいい点が取れなくなったときに、勉強をしなくなって成績が急降下します(中学でがんばっていた生徒が高校で勉強をがんばれなくなる原因のひとつがこれです)

「模試になるとできない」と困っている生徒は、テストのために勉強するのではなくて、「勉強した結果、どの程度の知識が身についているかを確認するためにテストが用意されている」と考え方を転換することが大切で、もともとこうした考え方をもって勉強している生徒は、模試でも良い点数を取る傾向にありますし、模試でうまくいかなかった点を反省して、次に活かすことも上手です。